帰宅中のクサビ。彼が運転する車のヘッドライトに男のシルエットが浮かび上がる。左手に生首、右手に拳銃。男は発砲、そして逃走する。クサビの無線連絡により、公安突入部隊が出動する。男の潜伏先は用途不明の建造物「カリフラワー」。突入員のひとりであるプレイヤー -あなた- は、そこで錯乱した女、そして首のない死体を発見する。激しい銃撃戦の末、あなたは犯人を追いつめる。クサビもまた、突入現場に駆けつける。犯人との対峙-冷ややかな結末が待ち受ける。

広域指名手配第K15977836号の身柄は昨日まで遊離病棟に拘束されていた。しかし、彼は病院を脱走、すでに3人の女性を殺害し現在も逃走中。犯行現場は徐々に都市部へ迫っている。捕獲作戦を展開する公安特殊部隊は、樹海に逃げ込んだ逃走犯を追いつめる。しかし圧倒的な戦闘能力をもつ男により部隊は壊滅寸前。プレイヤー自身も重傷を負う。男は河に飛び込み捜査網から脱出する。凶犯課の出番だ。被害者のデータ、逃走犯の足取りを照合することにより、逃走犯の次の標的がシモヒラ アヤメという女性であることが推測された。彼女の身辺警護のために、アトリエ「グラジオラス」へ向かうスミオ。シモヒラ アヤメとスミオの奇妙で示唆に満ちた、そして蠱惑的なダイアローグが始まる。果たして逃走犯は姿を現すのか?

スミオとクサビは、目的を知らされないままの張り込みを、もう三日つづけている。そんな折、C1地区のマンションで事件発生。頚椎骨折に全身打撲、即死状態の変死体が発見される。スミオとクサビは張り込み中で動けない。モリカワは所在不明、ナカテガワは間違っても現場に真っ先に駆けつけるタイプの刑事ではない。24分署凶犯課の面子で現場に急行できるのはチヅル、そして前回の事件で重症を負った後凶犯課に転属となったプレイヤー -あなた- だ。事件の目撃者は、事件発生場所の集合住宅「タイフーン」の住人である小学生、コウイチ君。捜査の過程で、コウイチ君の話に耳を傾けていくことになるプレイヤー。親友のヒカル君のこと、離婚した両親のこと……。そして次第に事件の不審点が浮かび上がる。

企業コンツェルンであるユキムラ財団の会長邸宅が爆破され、跡形もなく吹き飛ばされた。現場の惨状は被v害者の確認が不可能なほどであった。そんな折、犯行声明のVTRが到着。ユキムラ会長は誘拐されていたことが判明。だが犯行動機は一切不明だ。24署内に捜査本部が設置されるが、凶犯課と中央警察庁犯罪捜査相談役・サカグチとの間に確執が生じる。悪いことに、会長邸宅の爆破は凶犯課・スミオとクサビの張り込み捜査中、その目前で遂行されていたのだ。二本目の犯行声明VTRには犯人からのメッセージが隠されていた。「7月26日6000億のダイヤモンド」……受け渡し役に指定されたのは、24署凶悪犯罪課のプレイヤー -あなた- だった。身代金目的営利誘拐の線で事件は解決するのか?ユキムラ財団、そしてミクモという土地の呪われた過去に事件の焦点はスライドしていく。

凶犯課は、コンピュータ・ネットワーク上で人身売買・臓器売買を行っていた闇組織を検挙する。凶犯課の扱う事件も近頃では、時代の趨勢にともないネットワークを利用した犯罪が増加傾向にある。アイドル歌手・バイアン サヤカの自殺は、彼女の私生活の盗撮映像が大量にネットワーク上に流出したことが原因であった。翌日には熱烈なサヤカ・ファンが逮捕される。このころネットワーク上で、あるユニットの活動が一部の人々の熱狂的な信奉を集めていた。ユニット名は「メソッドタンク」。彼らは予告する。1999.9.9.に世界に最大の変化をもたらす、と。凶犯課・ナカテガワは、その日「メソッドタンク」がコンピュータ・ウイルスによって国内に隠密に存在する核攻撃システムを発動させるとの情報を入手するが、中央警察は静観の構えを見せる。1999.9.9.,果たして何かが起こるのか?

国家機関の要人が次々と殺害されていく。そのダイレクトな殺害方法は、まるでネットワーク社会へと移行しつつある時代の流れを完全否定するメッセージであるかのようだ。犯行の手口は、20年前「シルバー事件」で世間を騒がせたウエハラカムイと同一である…。カムイが再び現れたのだろうか?だが、スミオとクサビにはカムイの存在が実感できない。一方、モリカワとチヅルは極秘裏に「トランプ」なる組織の捜査を行っている。 この頃プレイヤー -あなた- の前に事件記者・モリシマが現れ、事件に対する見解を語る。一連のカムイのものとされている事件は、実は「トランプ」の犯行であるらしいこと、「トランプ」メンバーは国家組織、そして身近な場所にも潜入しているらしいということを…。

#25Kill the Life

24区構造をテストサンプルとした新たな理想管理社会『カントウ25区』。25区内の犯罪因子となりうるものを排除する中央警察組織『凶悪犯罪課』や郵政事業組織『地域調整課』によって、25区は犯罪や差別のない、理想的な社会が象られていた。しかし、ある日25区の中心ともいえるベイサイドタワーランドで、謎の死体が見つかる。身体に無数の穴をあけ、エレベーター内で立ったまま死んでいたマンション管理人の死体と、損傷のない女性の死体。そして、部屋に飛び散った大量の血痕。突如起きたこの異常な殺人に、「凶悪犯罪課」、「地域調整課」がそれぞれ動き出す。

『シルバー事件25区』ではこの殺人事件を、
中央警察組織「凶悪犯罪課」の視点で描いた -Correctness-
郵政事業組織「地域調整課」の視点で描いた -Matchmaker-
元ジャーナリスト・モリシマトキオの視点で描いた -Placebo-
の、3つのストーリーから追っていく。